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股関節専門 増原クリニック ブログ

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宿題していますか?


夏休みの宿題

宿題していますか?


夏休みもあと少し。

夏休みと言えば、楽しいことばかりではなく、

たくさん宿題がありますね。

ドリルに日記、ポスター、習字、自由研究、読書感想文などなど。


宿題に追われている学生さん(ご両親?)が多いかもしれません。


股関節のリハビリにも「宿題」があります。

当院でのリハビリ受けられた方には、必ずと言って良いほど宿題をお出しします。


現状で抱えておられる身体の問題を解決するための「宿題」です。


1度や2度リハビリでの治療や指導を受けただけで、身体の全ての問題が解決することはほとんどありません。

または、股関節の手術を受けても、股関節の周りの筋肉の問題は山積み、未解決のままです。

手術を受けて股関節は治りましたが、脚の筋力や柔軟性、歩き方などはリハビリの宿題をしないと完全に治るということはありません。

確かに宿題をしなくても自然と良くなるということありますが、その改善の度合いは少しだけ。

ご自宅にてコツコツと宿題をしていただくことで、全ての問題を解決することができます。


真面目に宿題をされている方は、本当に改善が早いです。

反対に、宿題をしていない方は、改善が伸び悩み、、、なかなか治りません。


お忙しい生活の中で、宿題を続けることは難しいかもしれませんが、
やるかやらないかで、結果はハッキリと現れます。


ご自分の身体のためを考えて、宿題続けてくださいね。


続けるコツは、日課にしてしまうことです。

毎日、時間を決めて、出された宿題をする。

日常生活の中に、上手く取り入れられておられる人ほど、宿題を続けることができておられます。


あまり1回1回で欲を出さないことも重要かもしれません。

宿題を1回、2回しただけで、すぐに効果は出ません。
そこで諦めてしまうと終わりです。

1か月、またはそれ以上続けないと解決しない問題も多いです。

長い目で見て、コツコツと続けることで、そのうち効果を実感することができるでしょう。



さて、今日の宿題はもう終わりましたか?

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毎日の動きのヒミツ

毎日の生活のなかで
1日に60回も繰り返すことは?
と尋ねられれば
何を思い浮かべるでしょうか?

実は、私たちは
1日に60回あまり、
立ったり座ったりを繰り返しているそうです。
昨日も、そして今日も。

立ち上がり動作は
そのくらい私たちの生活に密着した、
欠かせない動作の一つなのです。


立ち座り



さて、今回ご紹介するのは
その立ち上がり動作についての研究報告です。


手術をして1年を経過した患者様と
手術を経験していない健脚な方々の
立ち上がり動作を比較してみました。

細かく言えば
椅子から立ち上がるときに
“足が地面をける強さ”を
特別な測定装置を使って、比べてみました。

地面をける強さが
左右の足で違うのか?

左右の足が
同時に地面をけるのか?


普段、私たちは
そんなことを意識したり注意したりして
椅子から立ち上がることは
ありませんよね。


調べた結果、
手術をして1年を経過した患者様と
健脚な方々では
“違う!”
ということが明らかになりました。


一体何が違うのでしょう?

まず、地面をける強さが
健脚な方々は
左右の足が同じぐらいの強さで地面をけるのに対して、

手術後の患者様は
手術した側の足のけりが弱いということです。

さらに、一番強く地面をけるタイミングが
健脚な方々は左右ほぼ同時であるのに対して、

手術後の患者様は左右でズレるということです。


整理しますと、
健脚な方々は
椅子から立ち上がる時に
左右の足が、
同じくらいの強さで地面をけり、
同じタイミングで強く地面をけるのです。

つまり、左右対称なイメージです。

それに対して
手術をされた患者様は
1年を経過した段階でも
手術した側の足では地面のけり方が弱く
強く地面をけるタイミングが、左右の足でバラバラなのです。

つまり、左右のバランスが良くないイメージです。


この左右のバランスの違いが
何か身体に不具合をきたすとか、
歩き方に影響するとか、
そのあたりはこの研究では明らかではありません。

しかしながら、
毎日、何度も繰り返す動作のなかで
身体をバランスよく使うことが大切であるというのは
想像に易しいかと思います。

手術を受ける何年も前から、
左右の足を
“良い方” と “悪い方”
“痛い方” と “痛くない方”
などと名付けて生活してきた習慣が
根強く刷り込まれているのかもしれません。

スポーツ選手は
より速く走るために、より遠へボールを投げるために
洗練されたフォームを研究します。

歩いたり、立ち上がったりという日常動作にも
共通する部分があって、
より効率良く動けるフォームを身に付けることが
理想的であると考えます。



この研究報告は
増原クリニックが発表したものです。


人工股関節術後の左右差



■参考文献
N, Miura et al. Asymmetrical loading during sit-to-stand movement in patients 1 year after total hip arthroplasty. Clinical Biomechanics. 2018

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転ばないようにご注意ください


股関節手術後の転倒

人工股関節の手術を受けられた患者さまのうち、約3割の方が転倒されています。


これは増原クリニックでの世界初の調査です。


定期検診でも、リハビリのときにも、このブログでも何度も注意をさせていただいております。

「転倒」

超高齢化社会を迎えた日本での社会的な問題となっております。

ご自宅で生活しておられる65歳以上の高齢者の転倒発生率は1年間で20%程度と言われています。

その転倒された方の中でケガをされるのは30~60%であり、そのうち10%の方が骨折されています。

つまり、100人中20人が転び、そのうち2人が身体のどこかを骨折されている計算になります。


この転倒による骨折は、要介護状態を招きやすく、寝たきりになり死に至る原因となることも多くあります。


恐いお話ですが、日本での2016年の統計では、転倒や転落がもとになって亡くられた方は交通事故死より多く、年間8000人を超えています。

病気以外の死因では第一位です。

ちょっとした油断で転んでしまったことが、あとあと命取りになることもあるわけです。

股関節と転倒


変形性股関節症を患われた方は?

高齢者と同じかそれ以上に転倒の危険性が高いことが我々の調査で明らかになっています。


2018年の7月、整形外科に関する医学雑誌の中で非常に権威のある「Journal of Arthroplasty」にて発表させていただきました。

増原クリニックで人工股関節の手術を受けられた患者さま140名のうち、

手術後1年間で1回以上転倒された経験のある方は、30%(3割)の42名でした。


同年代の平均60歳代の健常者の319名の方々にも同様の転倒に関する調査を実施した結果、
1年間での転倒発生率は13.5%でした。

人工股関節を手術された方の転倒の危険性が如何に高いかが分かります。


さらに手術前の1年間でも31.4%の方が転倒されており、手術前後で転倒される割合は変わっていないことも分かりました。

股関節の手術を受け、もちろん股関節の痛みはなくなり、運動能力も手術前よりは改善されています。


それなのに、なぜ?

と思われる方も少なくはないと思います。


この理由に関しては、未だ明らかではありませんが、
1つは、手術後1年以内では身体能力がまだ十分に回復していないことが考えられます。

股関節の筋力も可動域も歩く能力も、手術前と比較すると良くはなっているのですが、
同年代の健康な方々と比べると、まだまだ負けている方が多いです。

その身体能力の不十分な回復が転倒が多い理由の1つかもしれません。


あともう1つは、意外と股関節を患っていた状態に慣れてしまっていることです。

手術前の変形性股関節症を患っておられた期間が長く、その状態で生活することに慣れてしまっていると、
手術を受けて急に股関節や脚の状態が変わっても着いていけていない(使いこなせていない)ことも考えられます。

今回の調査においても、転倒された方の中の半数の方が、つまずいて転ばれています。

手術により良くはなっているのですが、まだ脚が馴染んでいない中で、行動範囲が広がって、つまずいて転倒してしまう。

そんな方が多いような気がします。


やはり、十分に回復するまでは注意するしかありません。

用心して「ステッキ(杖)」を使用することも転倒予防対策の1つです。



また、転倒予防のためのリハビリの継続も大切です。

注意しなくても転ばない体づくりをしてしまえば問題ありません。


何がまだ足りていないか理学療法士がチェックをします。


痛みがなくなったからOK!

ではなく、その先の転倒予防まで考えてリハビリを続けることが大切だと考えます。


今回の調査には、非常に多くの方々にご協力いただきました。

皆様のおかげで、非常に高名な医学雑誌に論文を掲載することができました。
本当に有難うございました。


一人でも多くの方の転倒予防に繋がれば幸甚に存じます。



参考:Ikutomo H; Incidence and Circumstances of Falls in Women Before and After Total Hip Arthroplasty: A Prospective Cohort Study. J Arthroplasty. 2018 Jul; 33 (7): 2268-2272.


ちなみに以下のURLから論文の全文が期間限定で(2018年7月末まで)ダウンロードが可能です。
ご興味のある方はご一読ください。

宜しくお願い致します。

https://authors.elsevier.com/a/1XDcg38vD2qIoN




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脚の長さが違う?


下半身


「脚の長さが違う気がする」

他の部分の病気ではあまり左右の脚の長さの違いについて感じることは少ないですが、
股関節周りの病気では脚の長さの違いを感じる場合がよくあります。


本来、左右の脚の長さは一緒のはずですが、
股関節の変形や姿勢のゆがみによって脚の長さの違いを感じます。

このブログでも何度かお話ししているように、
脚の長さが違うと膝や足首、腰などへの負担が増え、
股関節以外の新たな障がいにつながる可能性もあります。

そこで、今回は脚の長さが左右で違う理由について、
いくつかご紹介したいと思います。


【脚の長さが左右で違う理由】

1. 骨の発達または形状
2. 股関節の変形による短縮
3. 骨盤の傾き



1. 骨の発達または形状


脚の長さが左右で異なる理由の一つに、生まれながらにして“股関節のカタチの左右差がある”ということが挙げられます。

赤ちゃんのときの骨の発達の段階で成長不全があり、股関節のカタチが正常ではない方があります。

これは股関節のレントゲン画像を撮ってみないと分かりません。

痛みや違和感などが無ければ、ご自分の左右の脚の長さの違いに気づいておられない方もあります。


赤ちゃんのときにギプスや装具をつけていたとご両親から聞いておられる方、
一度脚の長さが左右で同じかチェックしてみてください。

左右の脚の長さが違う場合は、その原因をしっかりと突き止めて早期に対応することが必要です。

安易に靴の中敷などで左右の長さを合わせようとすると、かえって違和感があり、歩きにくくなることもあります。

長い経過の中で慣れてしまっているのですね。

こういう場合は、まずは立ったり歩いたりする際に脚の長さの差をどの部分で埋め合わせているのか、
どの部分に負担がかかっているかを見極め、障がいが起きないようケアをしておくことが大切になります。



2. 股関節の変形による短縮


2つ目は、
変形性股関節症という病気により股関節の軟骨部分の厚みが減り、
その分だけ脚が縮んで短くなることが挙げられます。


股関節の変形による足の長さの違い


実際に、骨盤から足首までの長さを測ると左右で異なることがわかります。

特に、1のような成長不全の骨の形状に加え、重度の変形が生じると、
左右で2〜3cmもの違いになる場合もあります。

この場合、かなり歩きにくくなり、膝や腰などに新たな痛みを作る可能性が高くなりますので、
短いほうの足に中敷や靴底の厚みをたして長さの差を調整する必要があります。


3. 骨盤の傾き


3番目は、
骨盤が左右に傾いていることが原因で脚が長く感じたり、短く感じたりするというものです。

実はこの骨盤の傾きが問題をより複雑にしています。

股関節手術後の足の長さの違い


すでに紹介した1と2は、骨のカタチの問題により実際に脚の長さが短くなっています。

しかし、この骨盤の傾きは骨のカタチの問題ではありません。

何らかの理由により骨盤が真っすぐではなく、傾いてしまっている場合です。

この場合、実際の脚の長さの左右差がなっくても脚の長さが違うように感じます。


その理由としては、左右の股関節の筋肉の柔軟性が異なっている場合が多いです。
股関節の筋肉は骨盤から大腿骨(太ももの骨)につながっています。

例えば、上の図のように右側に骨盤が傾いている場合は、
右側の股関節の筋肉が硬くなっていて、左側の股関節の筋肉は柔らかい状態であることが多いです。

右と左で筋肉が綱引きをするように引っ張り合って、硬いほうの筋肉の右側に骨盤が引っ張られてしまっています。

その左右の筋肉の柔軟性の違いが大きいほど骨盤の傾きは大きくなります。



人工股関節手術後のレントゲン

人工股関節の手術後にも同じような状態が起きます。

上の図は実際の手術後のレントゲン画像です。
骨盤が傾いているのがよく分かりますね。

赤の線で示すように、左右の骨のでっぱりの同じ部分で比べると、
股関節の部分の長さの差はありません。

しかし、これだけ骨盤が傾いていると、手術した側の脚が長く感じます。


「先生が脚の長さをつけ間違えたのでは?」
と、仰られる方もよくあります。

これは手術した側の股関節の筋肉が非常に硬くなっており、骨盤を手術した側に引っ張っているため傾いてしまっています。

直らないことはありません。

リハビリによりしっかり硬い筋肉のストレッチをして、
左右の筋肉の柔軟性が同じになれば骨盤の傾きも直り、脚の長さも同じに感じるようになります。

反対にあまりリハビリせずに、手術後そのままにしていると、
なかなか脚の長さが揃わないということになってしまいます。

変形性股関節症を長年患うことにより、その周りの筋肉が硬くなってしまい、
手術を受けた後も、その一度硬くなった筋肉の柔軟性を取り戻すのには時間がかかり、
リハビリが重要な改善策となるわけです。

手術後何年か経っていても、適切なリハビリを続けることで左右の脚の長さの差を感じることが改善ることも十分にあります。
気軽にご相談ください。


よく聞かれますが、
骨盤の骨自体が左右でずれて、骨盤が傾いていることは滅多とありません。
よって骨盤矯正といってグイグイと押されても基本的には治りません(一時的な効果はあるかもしれませんが、すぐに戻ります)。

腰の問題が影響する場合もあります。
様々な研究により骨盤の傾きによる脚の長さの違いを感じることについて報告されています。


筋肉がかなり硬くなってからでは、改善も大変苦労しますので、
普段から股関節の筋肉や腰の柔らかさを維持しておくことが重要になります。


からだの状態は少しずつ変化していくため、自分では気づきにくいものです。

しかし、腰痛や膝・足首の痛みなど一見関係なさそうな部分の不調で気づくこともあります。


気になることがあれば、遠慮なくおっしゃってください。

早め早めの対応を心がけていきましょう。


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日本リハビリテーション医学会学術大会にて発表してきました


リハビリ医学会

日本リハビリテーション医学会 学術大会へ参加してきました。

今年は福岡博多での開催です。

増原クリニックからも5名参加しました。


しっかりと研究成果の発表もしてきましたよ。




ポスター2

看護師の池田から
「改良型更衣紐の効果~靴下装着機能を追加して~」


靴下を履くための自助具
ソックスエイド VS 更衣ベルト

もちろん増原クリニック看護部開発の更衣ベルトのほうが履きやすく、
靴下を履き終わるまでの時間も短縮されたという結果でした。

会場の聴講者にも好評であり、宣伝してきました。



ポスター1

理学療法士の生友から
「人工股関節全置換術後患者の入院中の転倒事故調査」

増原クリニック開院以来約9年間での院内の転倒事故について調査しました。

その結果、残念ながら6名の方が院内で転倒されるという事故が起きてしまいましたが、
これは非常に少ない驚異的な結果でした。

日本での同様の研究報告はほとんどなく、比較が難しいのですが、
全米の人工股関節の手術後の患者200万人のデータに比べて、10分の1くらいの事故件数でした。


医師、看護師、理学療法士を中心としたチーム医療の成果だと考えられます。


その当院での転倒予防対策などの紹介もしてまいりました。



この時期の博多は、祇園山笠の直前であり、各地でその準備が進められておりました。

山笠


山笠2


学会でも博多のまちにも色んな刺激をもらい、またクリニックでの診療に役立てていきたいと思います。


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