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股関節専門 増原クリニック ブログ

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からだの柔軟性と股関節の関係


股関節が痛い

変形性股関節症の患者さんの中で、

「私は腰も痛い」

「腰が曲がっていないか気になる」

「からだが硬い」

と、股関節とは違う腰の不調についてお話を聞くことがあります。


「股関節と腰と関係あるの?」と、思われる方もあるかもしれませんが、

「股関節」と「腰」は、実はとても関係性の深いものです。


昨年、「からだの柔軟性や姿勢が変形性股関節症の進行に関係する」
という研究報告(参考文献①)が発表されました。


ここで言う「からだの柔軟性」とは、腰(背中)の筋肉の柔らかさのことです。

学生時代の体育の授業で経験のある、前屈動作などで「からだが硬い」というのと少し異なります。


例えば、からだを丸める時に、

からだが柔らかい人は、①の図のように背中を丸くすることができます。

反対に、からだが硬い人は、②の図のようにからだを丸めることができません。


からだの柔軟性


からだの柔軟性は、加齢や生活習慣、生活環境などによって硬くなることがあります。

また、そのからだの柔軟性の変化は股関節に影響を与えることがあり、要注意です。



では一体、からだの柔軟性と股関節はどう関係するのでしょうか?


分かりやすいのが、物を拾うときのような前かがみの動作です。

前かがみは、腰と股関節を曲げて行う動作です。

腰と股関節の両方の柔軟性が必要とされます。


前かがみと股関節


前かがみと股関節2

上の写真のように、同じ角度だけ前かがみしても、
からだ(腰)の柔軟性によって股関節の曲がる角度が変わります。

①のほうが、からだの柔軟性が良い人です。
前かがみをしても背中が丸くなっており、骨盤はあまり前に向かないため、股関節は大きく曲がりません。

②のほうは、からだの柔軟性があまり良くない人です。
腰の筋肉が硬いので、からだを丸めることができず、
その代わりに骨盤が前に向き、股関節が大きく曲がることになります。

股関節が大きく曲がると、関節の部分が窮屈となり、中には股関節の組織を傷めてしまう方があります。

それが股関節の炎症→痛みへと繋がり、
股関節の変形を招くことになります。

ゴミを拾うとき、靴を履くとき、足を洗うときなどなど
生活の中には、前かがみの動作は多いです。

同じように前かがみをしていても、
からだの柔軟性によって、股関節の曲がる大きさが変わり、
それにより股関節を傷めてしまう危険性があります。


からだの柔軟性と股関節の関係性。

少しおわかりいただけましたでしょうか?


からだの柔軟性だけが股関節症の進行の原因というわけではありません。

股関節を守る上では、股関節に影響を与える可能性のあるからだの柔軟性にも気をつけておくことも大切ということですね。


気になるからだの柔軟性の改善方法については、またお話したいと思います。



参考文献:
① Tateuchi.H:Sagittal alignment and mobility of the thoracolumbar spine are associated with radiographic progression of secondary hip osteoarthritis.Osteoarthritis and Cartilage



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赤ちゃんのおむつ交換は要注意


股関節脱臼


今日は「赤ちゃん」の話題です。

「先天性股関節脱臼」という言葉をご存知でしょうか?

私は小さいときそうでしたという方もおられると思います。


言葉の通り、生まれつき股関節のはまりが良くない赤ちゃんのことを言います。

赤ちゃんの時はまだ大人の骨のカタチとは異なるのですが、
下の絵のように、骨盤のくぼみの部分から大腿骨の頭の部分がずれてしまっています。

これが「股関節脱臼です」

出産時に発見されるか、
乳児検診で発見されるか、
歩き始めるまで分からなかったお子さんもおられます。


股関節形成不全



この先天性股関節脱臼の原因については、諸説あります。

例えば、お母さんのおなかの中にいてる間に、
逆子の期間が長いと生じやすいと言われています。
2つ折れの窮屈な姿勢が骨の成長を妨げていることが予測されます。

逆子



また、骨や骨格の形成時期に栄養不足であると生じやすいことも考えられます。
ホルモンのバランスの影響もある可能性があります。

遺伝的な要因も大きくはないですが、関係はあると考えられています。

様々な要因が重なって生じるものであり、原因は1つとは限りません。


できることなら予防に努めたいと思います。



実際は戦後に比べて、現代は超音波のエコー検査により逆子かどうか分かるようになり、
お母さんの栄養状態も悪くはありません。

このため先天性股関節脱臼の赤ちゃんは昔に比べると減ってはいます。


赤ちゃん




「先天性」というと、「生まれつき」や「生まれる前から」というイメージです。

しかし、この「股関節脱臼」は、赤ちゃんが生まれてからも生じる危険性があります。


よって、整形外科学会はこの名称を変更し、

「発育性股関節形成不全」と呼ぶように推奨しています。

赤ちゃんの発達の過程で、何らかの要因により、
股関節の成長が良くない状態を指します。


生まれたときは股関節が外れていなくても、
発達の段階でも股関節に不具合が生じることがあります。


そのことについても正しい知識を持っておれば、予防できる可能性があります。



オムツ交換


一番注意すべきは「おむつ交換」です。

赤ちゃんのおむつ交換の方法、、、
あまり意識したことがない方が多くはないでしょうか?

誰かに教わったわけでもなく、ほとんどの方が自己流でしょうか?


このおむつ交換のときに、「足を引っ張って股関節が外れてしまう」赤ちゃんがあります。

赤ちゃんは「痛い」とか「なんか足がおかしい」とは言えないので、

お父さんお母さんは気づかないことが多いです。

この状態が続くと、股関節の骨の成長を妨げる危険性があると考えられています。


股関節脱臼




赤ちゃんのおむつを交換するときは、

赤ちゃんを上向きに寝かせ、

両足を優しく持って、赤ちゃんの頭のほうに押してあげてください。

すると、自然と赤ちゃんのおしりは持ち上がります。

体操で言う「後ろ回り(後転)」のような姿勢です。

(絵がなくてすいません)



片方の足だけを持って天井の方向に引っ張り上げたり、

赤ちゃんのカラダを自分へ近づけるときに足を引っ張ったりすると股関節が外れやすいです。

急がずやさしく接してあげることが大切かと思います。






また、足の付け根(股関節)のところで、
おむつのマジックテープを止めるタイプのものは、
あまりきつく締めすぎないように注意してください。

漏れないようにときつく締めすぎると、
赤ちゃんが両足を動かしづらく、血の流れも悪くなってしまう危険性があります。

また、おむつの「サイズ」が小さすぎることも同様です。



股関節脱臼



股関節の成長に良いとされる赤ちゃんの姿勢は両足が「M」の字になることです。

足を開いている姿勢のほうが、股関節のはまり具合が良いです。



股関節症の方は寒い季節に寒い地域で生まれた人が多いという報告もあります。

昔は暖房設備も整っておらず、部屋が寒いので、
大事に大事に育てられた赤ちゃんは、
カラダが冷えないように服をたくさん着せてもらい、
さらにおクルミでくるまれて寝ていると両足を開くことができず、
股関節の成長を妨げる原因になってしまっている場合もあります。


股関節脱臼


お部屋を暖かくして、
赤ちゃんが足を自由に動かすことができる
服装やおむつを選んであげることが大人の役目かと思います。


昔はそのような正しい知識を得る機会もなかったので、
決して父母の育て方が悪くて、、、と言えないと思います。

しかし、現代ではちょっと「クリック」するとたくさんの情報を得ることができます。
そういう意味では良い時代ですね。

正しい知識を身につけて、赤ちゃんの健やかな成長を見守りたいものです。



今日のポイントは

① おむつ交換のときは両足を赤ちゃんの頭のほうに押しておしりを持ちあげる

② 足を引っ張らない

③ おむつのテープをきつく締めない

④ おむつのサイズが合っているものを選ぶ

⑤ 赤ちゃんの足が「M」の姿勢になるのがおススメ


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股関節が痛い。どうすれば良い?


股関節が痛い


「股関節が痛い」

「でも、どうすれば良い?」


1日や2日くらいで治る股関節の痛みは、それほど心配ではありません。

やはり、同じような股関節の痛みが1週間以上続くとなると少し心配になります。

さらに2週間以上となると必ず治療が必要になります。


痛みの程度の波はあるかもしれませんが、

あまり痛みが長引くことは苦痛を感じ生活に支障が出るだけでなく、

関節にとっても良いことではありません。


同じような股関節の痛みが1週間以上続くようであれば、医療機関を受診されることをお勧めします。

もちろん、1日や2日でも股関節の痛みがかなり強く、歩くことにも支障があるようであれば受診してください。



「股関節が痛い」と思っても、

実際に股関節の関節部分が痛いのか、

股関節の周りの筋肉が痛いのか、

また股関節の周りの神経痛か、

なかなか判断がつかないと思います。


その痛みの原因により治療方法が異なります。

素人判断で放っておかずに、自分の身体を優先して、

予定を調整してください。


意外と股関節の周りの筋肉の痛みがメインの方が多いです。

肩こりのように筋肉の疲労がたまり、痛みが生じています。

この場合、適切な治療やストレッチングなどを行うことにより、

すぐに改善します。


自分で治す方法もお教えします。



まだ変形性股関節症の股関節の痛みの治し方というものは、
「これ」と決まった方法が確立されているわけではありません。

どの医療機関も試行錯誤しながら保存療法を実施しております。


股関節の痛みの原因が複数あり、問題が重なりあっているため、

「これ」と1つの方法に決めることが難しいです。


時間をかけて、じっくりと身体の問題を調べ、

その問題ごとに1つ1つ適切な対処をすることが必要です。


安易な方法に飛びつかず、

ご自分の股関節の痛みの原因は何か?

まず知ることが解決への近道です。



人工股関節の手術後の方は、股関節の関節部分が痛むということはありません。

人工の金属部分には神経が通っていないので、痛みを感じることはありません。


「手術を受けたのに、いつまでも股関節が痛む」という方もおられますが、

その原因は股関節の周りの筋肉に問題がある場合が多いです。


手術で治ったのは股関節の関節部分です。

股関節の筋肉は、手術の傷や硬さ、弱さなどの問題がまだ残ったままです。


その後の経過により自然に治る部分もありますが、

反対にいつまで経っても生活しているだけでは治らない部分もあります。


適切な治療やリハビリが必要です。


手術後に股関節の周りの痛みが続いているという方は、遠慮なくご相談ください。


痛みの原因がないわけはありません。

痛みの原因を見つけて、その問題に適切に対処することで、

股関節の痛みは解消されます。



「股関節が痛い」

「でも、どうすれば良い?」

と思われたときは、早めに医療機関を受診ください。


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グルコサミンは股関節の痛みには効果なし


はてな

よく聞かれます。

「あのグルコサミンは効果あるのですか?」

テレビのコマーシャルにもよく出ています。

様々なメーカーから販売されており、
股関節に痛みを抱えておられる多くの方が一度はお試しになったことがあるかもしれません。



先日、このグルコサミンに関する研究報告が発表されました。

数年前から医学界においても注目され、数多くの論文が報告されております。

その海外のあちこちで発表されている多くの論文をまとめた論文になります。

よって、説得力があります。


グルコサミンの効果なし


オランダの研究者がグルコサミンに関する論文を網羅的に調査しました。

変形性股関節症と変形性膝関節症の方を対象にしたグルコサミンの効果に関する研究論文が21論文ありました。

そのうち、グルコサミンを飲用するグループと飲用しないグループの2つに分けて、
効果を比較した研究論文が5つ見つかりました。


グルコサミンを飲用したグループが合計815人、
飲用しなかったグループが合計810人あり、

その研究報告をまとめた結果、

「膝や股関節の痛み、運動機能に関してグルコサミンの効果はない」ことが発表されました。


どの論文もグルコサミンの効果には否定的であり、

3ヵ月間グルコサミンを飲用し続けても効果なし、

2年間グルコサミンを飲用し続けても効果がないと報告した論文もありました。

グルコサミンではない偽の薬(プラセボ)を飲用したグループと比べても、
グルコサミンの効果はありませんでした。

痛みの強さや身長、体重、性別などで対象グループを分けて調べても効果はなし。
つまり、どのような人にもグルコサミンは効かないということが言えます。


「OARSI」という国際的な変形性関節症に関する研究グループも、
グルコサミンの飲用を勧めてはおらず、否定的な見解です。

その一方で、リハビリなど運動による保存療法は一定の効果があるとして勧められています。


おひとりで悩まずに、まずは医療機関にご相談ください。

痛みの原因は、人それぞれであり、それを明らかにすることが治療の第一歩です。


参考文献:
Runhaar J:Subgroup analyses of the effectiveness of oral glucosamine for knee and hip osteoarthritis: a systematic review and individual patient data meta-analysis from the OA trial bank. Ann Rheum Dis. 2017 Nov;76(11):1862-1869.


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臼蓋形成不全だと運動やスポーツをしてはダメ?


バレーボールと股関節



スポーツをしていて突然みまわれた股関節の痛み。

今まではどうもなかったのに、その後歩くだけでも痛い。


不安になり整形外科で診てもらうと、股関節の「臼蓋形成不全」が発覚。


「このままスポーツを続けることはできないのだろうか?」

と悩まれる方は多いです。


臼蓋形成不全アップ




股関節の形成不全を持つ場合、スポーツや運動はしないほうが良いのでしょうか?



臼蓋形成不全とは股関節のカタチが正常ではなく、「骨盤のかぶりが浅い」状態です。

この骨のカタチの問題だけで痛みが出ることは、まずありません。

その証拠に今までも臼蓋形成不全の状態でありながら、スポーツや運動を普通にできていました。




なぜ、今回股関節が痛くなったか?

臼蓋形成不全以外の何らかの問題が起こったからです。



スポーツや運動をしていて股関節が突然に痛み出した場合、多いのは「股関節唇損傷」です。

過去に有名人やスポーツ選手が「股関節唇損傷」と診断され、手術を受けられたことが報道され話題になりました。

股関節の骨盤側の凹みの縁に、その名の通り唇のように「股関節唇」と呼ばれる軟骨があります。


膝と胸が着くくらいに股関節を深く曲げて、膝を内側に倒した際に、鼠径部の奥のほうで何か嫌な痛みか違和感があります。

スポーツや運動をしていると予期せぬ動きをすることがあり、

上記のような内また姿勢を勢いよくしたときに、

股関節の骨盤の凹みの縁と大腿骨の間に挟まれて、股関節唇に傷が付きます。


股関節唇損傷


これが股関節唇損傷であり、激痛により歩けなくなる方もあります。

また、その後も股関節の炎症が続き、痛みを我慢したまま無理をして生活や運動を続けていると、どんどん症状が悪化する場合もあります。


臼蓋形成不全の場合、その骨盤のかぶりが浅いことを補うかのように股関節唇が通常より大きくなっていることが多いです。

その分、臼蓋形成不全をお持ちの方は股関節唇を損傷しやすいと言われています。


股関節唇を傷つけやすいと言っても、特徴的な内また姿勢をしなければ傷めることはほとんどありません。

もし傷めても直ぐに対処すれば問題ありません。


痛みをできるだけ早く治すことが肝心です。

痛みを我慢して運動や生活を続けていると、股関節の問題が大きくなってしまいます。

ご注意ください。



股関節とバスケットボール




例え、臼蓋形成不全であってもそれに気づかずに学生時代にバレーボールやバスケットボールなどスポーツをしていたという方はたくさんおられます。

しかも、その時に股関節に痛みを感じたことはなかったとのこと。

走ったり飛んだり跳ねたりして、股関節に大きな負担がかかっても痛みが無ければ何の問題もありません。

それで股関節が変形していくということはほとんどありません。


我々の経験上、臼蓋形成不全という股関節のカタチの問題に応じてみられる股関節の筋肉の問題が合わさると痛みを生じるようになる場合が多いです。


臼蓋形成不全であっても筋肉の問題が無ければ、痛みは出にくいです。

臼蓋形成不全にプラスして筋肉の問題も加わると、運動やスポーツをしている際に痛みが出やすくなると思われます。



筋肉の問題とは?


◎ 筋肉が弱くなっている。

◎ 筋肉が硬くなっている。


主には、この2つです。


股関節ストレッチング




臼蓋形成不全の有無を知った上で、筋肉の問題が生じないように、
予防的に身体のケアやトレーニングを日頃からしておくことか必要だと思います。


よく患者さんに説明します。

プロのスポーツ選手は身体のケアやトレーニングを怠りません。

それはパフォーマンス向上のためだけでなく、怪我の予防のためでもあります。


股関節のカタチに問題のない方は、身体のケアやトレーニングをしていなくても、ある程度は大丈夫かもしれません。

しかし、臼蓋形成不全など股関節に問題のある方はそうはいきません。


臼蓋形成不全をお持ちの方のほうが、股関節の周りの筋肉が弱くなったり、硬くなったりしやすいからです。


日頃から身体のケアやトレーニングをしなければ、筋肉の問題が生じやすいです。


臼蓋形成不全だからと言って、運動やスポーツは絶対にダメということはありません。

日頃からの身体のケアやトレーニングを続ければ、問題なく継続が可能だと思います。


臼蓋形成不全をお持ちでありながら、毎日のように身体のケアやトレーニングを行い、

ダンスの舞台に立っておられる方もありますよ。


股関節のカタチの問題に対して悲観的に考えてしまうこともありますが、

適切な対処をしていけば、好きなスポーツも十分に継続できることが実証されています。




股関節とバレー




運動やスポーツによって股関節の使い方や身体のケアのポイントは異なります。

自己流の方法や専門家でない方の指導では、適切ではない可能性が高いです。


我々、理学療法士が身体の問題をチェックして、1人1人に合った対処方法を指導し、
運動やスポーツの継続に協力させていただきます。


専門家のサポートの継続が何より大切であり、患者さん本人の安心にも繋がることを実感しております。


お一人で悩まずに、気軽に相談ください。



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