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股関節専門 増原クリニック ブログ

「やってみよう!ノルディックウォーキング」


ノルディックウォーキング


2018年12月16日(日)

増原クリニックにて、ノルディック・ウォーキング体験会を開催しました。

当日は雨が心配されましたが、なんとか天候も大崩れせず予定通りに開催できました。


今回は、股関節教室にて参加者を募り、希望された38名の方々にご参加いただきました。


ノルディック・ウォーキングは専用の2本のポールを持ってウォーキングを楽しむスポーツで、
誰でも気軽に始めることができます。

また、ポールを持って歩くことで、意外と疲労感が出る全身の有酸素運動でもあります。
普通のウォーキングよりも腕を使うことで20%ほどエネルギー消費量が多いと言われています。

変形性股関節症の方や人工関節の手術を受けられた方々にも安心して実施していただけるスポーツでもあります。


今回は、まず始めにノルディック・ウォーキングについて、その方法と効果をご説明させていただきました。

ノルディックウォーキング体験会


そして、いざ出発!…の前に、ノルディック・ポールをご自分に合った長さに調整し、ポールを使用しながらの準備体操です。

経験者の方も何人かいらっしゃいましたが、初めての方が多かったですので、
まずポールを使ってクリニックの駐車場を歩いてみました。

初めてポールを持つので、同じほうの手と足が揃って出てしまう方もおられました。

また、私たち理学療法士が一人一人の歩く姿勢を確認しながらポールの長さを調節し、
歩く姿勢のアドバイスもさせていただきました。

ポールの持ち方


ウォ―キング練習が終わったあとは、いよいよ近くの大川沿いに出発です。

午後は小雨があり寒さもありましたが、気持ちの良いウォーキングになりました。

今回、一人一人のポールの長さや歩き方などを確認して、思いの外喜んでいただけたのが印象的でした。


ご参加された皆さんも、ノルディックのポールに慣れて、

「ポールを使うと歩きやすいです。」、「思っていたよりも良い運動になりますね。」、「今後も続けてみたいと思います。」、という声もお聞きすることができました。

ノルディック・ウォーキングに以前から興味を持たれている方はたくさんおられますが、

「試してみたいけど方法がわからない。」、「一人で始めるのはちょっと…。」、という方もおり、

今回の体験会により、今後もノルディック・ウォーキングを楽しんで続けていただければ嬉しく思います。


次回以降のノルディックウォーキング体験会の予定は、こちらのブログやホームページ他にてご案内させていただく予定です。

お楽しみに。

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臼蓋形成不全はめずらしくない?


臼蓋形成不全アップ


「足の付け根あたりに違和感がある」と感じられた方が、ネットで検索すると、

「股関節の痛み」

「変形性股関節症」

「臼蓋形成不全」

というワードがよく目につきます。

よくよく読んでいると、不安が強くなり、
病院に行ってレントゲンを撮ってみると、
「臼蓋形成不全です」と診断。

そのような方はたくさんおられます。


赤ちゃんのころに足の開き具合が悪く、診断を受けられた方もありますが、
形成不全の程度が重度でない場合は、検診でも分かりづらく、
調子も悪くはないので、そのまま知らずに大人になり、
足の付け根に違和感や痛みを感じて、初めて知ることになる方も多いです。


「臼蓋形成不全」

上記の画像のように股関節の骨盤側のくぼみが浅く、大腿骨の頭の部分が少しくぼみからはみ出している状態です。
現在では、「寛骨臼形成不全」と呼び名が変わっております。

様々な記事を読んでいると、
この寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)があると、「将来的に変形性股関節症になる」というふうに捉え、
非常に不安を持たれる方があります。

確かに正常の股関節の骨のカタチの方に比べると、
形成不全をお持ちの方は変形性股関節症へと進行していく危険性は高くはなります。

しかし、形成不全の方の全員が「将来的に変形性股関節症になる」というわけではありません。


寛骨臼形成不全をお持ちの方でも、
股関節に痛みはなく、
股関節の骨のカタチも変形せずに、
そのまま過ごしておられる方も大勢あります。


先月に名古屋で開催されました日本股関節学会でも報告されておりました。

一部、ご紹介いたします。

2016年、2017年に発表されました東京大学での研究報告です。

東京の都市部と和歌山県の山村、海村の住民の方、約3000名の股関節について調査されました。

その中で、「寛骨臼形成不全」の方は、

14%

10人に1人以上の方は、股関節の形成不全をお持ちでした。
意外に多いんだと思われませんか?

寛骨臼形成不全はそれほど珍しくはないのです。


男女で比べると、
男性は11.8%、女性は15.1%で女性のほうが多い傾向にあります。


また股関節が重度に変形してしまっている末期股関節症の方の割合は、
男性は1.3%、女性は2.5%であったと報告されています。


さらに最初に調査してから10年間の股関節症の進行割合の調査もされています。

それによると、股関節が正常か形成不全の方が10年間で股関節症を発症した割合は、
男性は5.6%、女性は8.4%でした。

寛骨臼形成不全の方が約14%おられる中で、股関節症を発症された方は、それより少ない割合になります。

よって、10年間での調査ではありますが、寛骨臼形成不全の方の全員が股関節症が進行しているわけではないことがお分かりいただけますでしょうか?


しかし、股関節症の発症や進行の危険因子には、
「年齢」、「肥満」、「寛骨臼形成不全」、「股関節痛」が挙げられると報告されてあります。

加齢に伴い危険性は高くなります。

肥満の方も危険性が高いです。

寛骨臼形成不全の方も要注意。

股関節に痛みがすでにある方も要注意です。


この危険因子がすべて揃ってしまう方は、すぐにでも診察を受けられることをお勧めします。


股関節のレントゲンを撮影しないと、自分が寛骨臼形成不全であるかどうかは分かりません。
股関節に痛みや違和感、足の開きにくさなどがある方は、一度受診し確認していただいたほうが良いかと思います。

自分の股関節の特徴を知った上で、適切な対処を続けることで、
変形性股関節症の発症や進行は予防できる可能性があると考えられます。

ネット上で股関節症について色々調べていると、悲観的になりがちですが、
「寛骨臼形成不全」をお持ちの方は珍しくはありません。

その変形性股関節症の発症や進行に関わる危険因子が多く存在するため、
「これ」と言った対処方法を1つに絞ることができません。

お一人おひとりの股関節の状態や生活環境に合わせて、
「予防」に取り組まなければならず、専門的な知識と判断する技術が必要と考えます。


「寛骨臼形成不全」と診断されたけれど、
その後の「予防」のための対処方法を教えてもらえていないという方、
運動やストレッチをしているがあまり良くならないという方、
気軽にご相談ください。


股関節に痛みがない状態でも、適切な対処方法をお伝えし、「予防」に取り組んでおります。

早め早めの対処が大切です。



参考文献:
T. Iidaka et al: Prevalence of radiographic hip osteoarthritis and its association with hip pain in Japanese men and women: the ROAD study. Osteoarthritis and Cartilage 24 (2016) 117-123.

T. Iidaka et al: Radiographic measurements of the hip joint and their associations with hip pain in Japanese men and women: the Research on Osteoarthritis/osteoporosis Against Disability (ROAD) study. Osteoarthritis and Cartilage. 25 (2017) 2072-2079.

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テレビ放送出演のお知らせ


医のこころ

2018年 12月29日 毎日放送の「医のココロ」に増原クリニックの増原院長が出演いたします。

身近な症状からみる疾患のシリーズで、「腰痛」について解説します。


股関節疾患の方の中で腰痛もお持ちの方は多いです。


少し朝の早い時間帯(午前5時20分~30分)ですが、是非ご覧になってください。

宜しくお願い致します。

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No pain No gain (ノーペイン ノーゲイン)


スクワット

「No pain No gain」
という言葉をご存知でしょうか?

「ノーペイン ノーゲイン」と読み、
意味は、「苦労なくして利益なし」という海外のことわざです。
何らかの利益を得るためには、苦労が不可欠だというものです。

英語を直訳すると
「痛みなくして得るものなし」
となります。


この言葉をリハビリにあてはめてみると、
確かに地道な苦労なくして良くはならないという面もありますが、
直訳のような「痛みを我慢してまで頑張らないと効果はない」というようなことはありません。

未だに「リハビリ」というと、
「辛い」「大変」「しんどい」というイメージをお持ちの方が多いです。

テレビでよく見るスポーツ選手のリハビリシーンを参考にしたイメージだと思います。

スポーツ選手はパフォーマンスのレベルが高いので、それ相応のリハビリ内容が必要になります。
怪我や手術などで休養した分を取り戻すには大変な努力が必要です。


しかし、普通の日常生活の自立レベルを目指すのであれば、リハビリはスポーツ選手ほどの苦労は必要ありません。

また、痛みに耐えてリハビリをすることもほとんど必要ないです。


「手術も恐いし、その後のリハビリが辛いのも恐い」と仰る方があります。

そのイメージだけで現状では本来最も得策である手術を避けて、股関節の痛みや動かし辛さをトコトン我慢しておられる方がおられます。

そのような方々の誤解を解きたいのが我々の思いです。


まず、手術ですが、
「手術の際の麻酔の注射が痛くて恐い」と仰る方がありますが、
現在ではほとんど痛みを感じないように上手に麻酔を行ないます。
眠っているうちに手術が終わってしまうような感じです。

手術の際にとても痛い思いをしたという方は、増原クリニックでは全くと言って良いほどおられません。


また、手術後においても、
最近は痛み止めの種類もたくさんあり、
その人に合ったものを服用することで、
手術後の傷の痛みも抑えることができます。

もちろん傷があるので全く痛くないということはありませんが、我慢できるくらいに痛みを軽減させます。


増原クリニックでは、
手術のための入院期間を4週間とっています。

そのため焦って無理にリハビリをすることはありません。

手術後の大事な回復の期間を作り、
手術部位に極力負担をかけないように、効率良くリハビリを行ないます。

痛い時期に無理をすることなく、
課題を持ってコツコツとリハビリに取り組むことで、自然と目標に到達するものです。

リハビリを継続する努力は必要ですが、
痛みに耐えたり、辛い思いをするようなリハビリは必要ないと考えます。


医学は進歩し、
できるだけ患者さんの負担を減らし、
効率良く回復していただくように工夫を凝らしております。

「頑張れ❗️頑張れ❗️」
と、根性で治すものではありません。


恐がらずに一度お越しいただいて、話を聞いてみてください。
お待ちしております。


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運動は薬なり


目新しい話題…ではありませんが
このほど海外誌が
患者様向けに掲載した記事に
興味深いものがありましたので
ご紹介したいと思います。

整形外科領域やスポーツ領域のリハビリテーションを扱うアメリカの専門誌です。


“exercise is medicine. (運動は薬)”
という言葉をご存知でしょうか?

”運動” と ”薬”
相対する物事のように思われるかもしれせんが、 

関節症を患う方々にとって
運動療法は、
痛みを軽くしたり関節の動きを良くするのに
とても有効であることが証明されています。

それだけでなく、運動療法は
循環器の病気やⅡ型糖尿病、認知症など
様々な健康状態にも役立ちます。

股関節や膝関節の関節症にお悩みの方は、痛みにより生活が制限され、
「健康のために」必要な活動量や運動が、足りていない場合もあります。


図が示すように
関節症で活動量が減ると
慢性的な負のサイクルに陥る可能性があります。


運動は薬なり


運動療法と言っても、
難しい体操や特殊なスポーツに取り組む必要はありません。

例えば、ウォーキング・・・
例えばアクアビクス・・・
例えば筋力トレーニング・・・
と、どこかで聞いたモノばかりですよね。


ただし、コツがあるのです。

これから、運動療法の6つのポイントをご紹介します。

① 運動療法は、あなたのニーズや好みにあったあなたらしいものを

② 痛みが強くて運動しづらい場合は、水中での運動がおすすめ

③ 指導された運動療法を、まずは6週間続けてみましょう
   30~60分、週2回から始めましょう

④ さらに筋力アップを目指すなら、週3、4回、3ヵ月以上続けてみましょう

⑤ 自宅で行う運動は、あなたが良くなるために続けるべき

⑥ 痛みが再発することを予防する方法や、痛みが強くなった時の対処方法を知っておきましょう


そして、あなたに合った運動療法は、理学療法士に相談しましょう。

痛みがある状態で、運動をすることは注意が必要です。

良かれと思って行なった運動が、反対に痛みを悪化させることもあります。


股関節の痛みの程度や、痛みの原因により
その人に合った「運動」は異なります。

また、時の経過により状態が変われば、最適な「運動」も変わってきます。


定期的に理学療法士に相談されることをお勧めします。


いかがでしたか?

”薬だと思って...” 
と、よく言いますが

運動も薬だと思って
好きでも嫌いでも
ご自分に合ったものを
きちんと続けましょう!

良薬は口に苦し⁉



■参考文献
Exercise is essential for osteoarthritis. The many benefits of physical activity. J Orthop Sports Phys Ther 2018;48(6):448.
Physical activity and exercise therapy benefit more than just symptoms and impairments in people with hip and knee osteoarthritis. J Orthop Sports Phys Ther 2018;48(6):439-447.

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